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* Vins Tunisiens *
チュニジアのワイン
*チュニジアワイン 銘柄紹介*


チュニジアにワインなんてあるの!?というあなた、飲んでびっくりの美味しさですよ。
歴史も実力もあるワイン、ぜひお楽しみください。


1.  チュニジアはイスラム教の国なのに、ワインを造っていいの!?

2.  チュニジアとワインの歴史

3.  ぶどう畑&ぶどうの樹から分かる、チュニジアワインの味の秘密

3-b チュニジアで栽培されているぶどう品種!

4.  チュニジアワイン・データ集!

5.  ワインの本場は、品質管理もしっかり

6.  ヨーロッパで愛されているチュニジアワイン

7.  チュニジアのワイン産地:ボン岬地方

8.  チュニジアのワイン産地:チュニス地方

9.  チュニジアのワイン産地:ビゼルト地方

10. チュニジアのワイン産地:ベジャ・ジェンドゥーバ地方


11. チュニジアワイン・ビール・蒸留酒の銘柄
チュニジアに今も残るローマ時代のモザイク画には、

ぶどう畑の創造主であり保護神である

ディオニュソス(バッカス)が多く描かれており、

当時からワイン造りが盛んだったことを物語っています。

1. チュニジアはイスラム教の国なのに、ワインを造っていいの!?


確かに戒律の厳しいイスラム教の国ではアルコールを作ることも、飲むことも許されませんね。チュニジアは現在国民の98%がイスラム教徒ですが、古代から質の高いワインが造られ、現在でも世界で愛される個性的なワインが生産されています。その理由は、何事にも寛容な(!?)彼らの国民性だけではありません。長い歴史の波にもまれてきたチュニジアの、多様な文化の一端なのです。詳しくは次の章でご説明しましょう。


2. チュニジアとワインの歴史

東洋のワインをヨーロッパに伝えたフェニキア人
チュニジアのぶどう栽培とワイン造りの歴史は古代にまでさかのぼります。
紀元前3千年頃、古代オリエント人が野生のぶどうの汁を自然発酵させて飲んでいたのを、同じ頃地中海沿岸で活躍していた海洋民族フェニキア人がヨーロッパに伝えました。フェニキア人が各地に築いた植民都市のなかでも「海の帝国」と呼ばれ、ローマを嫉妬させるほどの繁栄を誇っていたのがカルタゴ、今のチュニジアでした。

ワインはカルタゴ(チュニジア)からローマへ

海上貿易によって経済力をつけ、農業と樹木栽培を発展させたカルタゴには、古代の最も有名な農学者であり醸造学者だったマゴン (Magon) がいました。マゴンの著したぶどう栽培の技術や複雑な仕込み方を含む農業専門書「マゴンの農業書」全28巻は、ラテン語、ギリシア語に翻訳されてヨーロッパに広まり、ワインがローマに伝えられたのでした。マゴンの実践理論は現在もなおワイン醸造の現場に活用されています。 そしてマゴンの名を冠したワイン(MagonMagon Vieux )は今日に至るまでチュニジアを代表するワインとして世界中のワイン愛好者から高い評価を得ています。


ローマ支配時代・・・ワインを輸出する!

強大な経済的繁栄を謳歌するカルタゴはローマの敵対心をかい、第一次ポエニ戦争(紀元前262-241)、第二次ポエニ戦争(紀元前218-201)そして第三次ポエニ戦争(紀元前149-146)を戦った末にローマに征服されました。戦争の最後には焼き払われたうえに塩をまかれ、荒野と化したカルタゴでしたが、紀元前25年にローマ帝国の植民地、アフリカ属州の首都として再建されました。アフリカ属州は農業を基盤として経済的にも豊かになり、地中海周辺地域に向けて穀物やオリーブ油などとともにワインを輸出していました!

カルタゴでラテン系キリスト教始まる・・・ワインはキリストの聖なる血

西暦170年にカルタゴ周辺にラテン系のキリスト教教会ができ、そこで最初のラテン語の聖書が完成したと言われています。そして数々のキリスト教神学者や擁護者を輩出し、313年にコンスタティヌス帝によってキリスト教がローマ帝国の正式な宗教として公認される基礎を築きました。キリストは最後の晩餐で「パンは我が肉、ワインは我が血」と言ったと伝えられ、ワインは儀式に欠かせない神聖な飲みものでした。

アラブ〜トルコによる支配・・・ワインの受難時代!

ローマ帝国の衰退によってゲルマン系のバンダル族がアフリカ属州を占領(430年)、続けて東ローマ帝国のビザンツ族の支配(533年)を経てイスラム帝国のアラブ人に征服されます(7世紀後半)。飲酒禁止のイスラム教のおかげで、せっかくのワイン造りも衰退の一途をたどることに。15世紀にはオスマントルコとスペインの抗争に巻き込まれて、1534年から40年間だけスペインに占領されましたが、その後はスペイン人を追い払ったオスマントルコに支配されることとなりました。オスマントルコもイスラム教の国、ワインはまだまだおあずけです。

フランス植民地時代・・・チュニジアワイン 再び!
19世紀後半に帝国主義が吹き荒れ、チュニジアは1881年からフランスの植民地支配下におかれます。多くのフランス人入植者がフランス文化を持ち込むのと同時に、チュニジアに古代から伝わるワイン造りが息を吹き返しました。1956年の独立以降も有数のバカンス地として多くの外国人観光客を惹きつけ、美味なるワインで喜ばせるとともにヨーロッパ各国へ輸出もし、高い評価を得ています。


3. ぶどう畑&ぶどうの樹から分かる、チュニジアワインの味の秘密

チュニジアにおけるぶどうの産地は、年間平均気温20℃以下で年間降水量250〜500mm海岸線に沿って広がっており、総面積は食用ぶどうの畑が約10,000ha、ワイン用が約15,000haです。地中海の豊かな太陽をたっぷりあびて、こくのあるしっかりしたぶどうが育っています。

醸造用ぶどうの樹は丈を低く仕立てられ、1本の樹に枝が4本、各枝の芽は2つだけに抑えているので、単位面積当たりの収穫量は大変低く20hl/haしかありません。でもそのおかげで、酸味がおだやかでまろやかな口当たりのワインができるわけです。


3-b チュニジアワインに使われているぶどう品種!

チュニジアの伝統的なぶどう品種:
・Bouschet(ブシェ)
・Muscat Alexandrie(Muscat de Kelibia, アレキサンドリア・マスカット)
・Rezzegui(レツェッギ)

一般的なぶどう品種:
・Chardonnay(シャルドネ)
・Cabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニヨン)
・Syrah(シラー)
・Merlot(メルロー)
・Grenache(グルナッシュ)
・Carignan(カリニャン)

4. チュニジアワイン・データ集!
(2007.10更新)

a. アルコール度数: ロゼ 12-13%、はそれよりやや少なめ。
b. 年間生産量: 約30万ヘクトリットル 
c. 年間生産量の内訳: ロゼ 60-70% 25-35% 5-10%
d. AOC(原産地呼称ワイン): 総生産量の約70%
e. プルミエ・クリュ: AOC(原産地呼称ワイン)の20%
f. 年間輸出量: 約14万ヘクトリットル

5. ワインの本場は、品質管理もしっかり

チュニジア全国葡萄局が地方市場からの原料ぶどうの運送から、ワインの醸造国内流通および輸出品質管理、ぶどう栽培の振興、品質改良研究まですべてを管理しており、ワインの保管や流通などに関しては国内市場から輸出まで、UCCV(Union Centrale des Cooperatives Viticoles, ワイン醸造中央連盟)をはじめとする大手生産者が行っています。

6. ヨーロッパで愛されているチュニジアワイン
(2007.10更新)

チュニジアで生産されたワインは、約14万ヘクトリットルが海外へ輸出されています。海外では特にドイツフランスへの輸出量が多く、他のヨーロッパ各国、北米、アジア諸国が後に続きます。

7. チュニジアのワイン産地: ボン岬地方 (10,000ha)
 地図はこちら

a. カンゲ地域
首都チュニスの南約30kmで、沖積土と砂質の混合土壌。降水量は450-500mmと、やや多めです。ロゼを主に生産しています。

b. グロンバリア(Grombalia)−タケルサ(Takelsa)地域
北はコルブス、南はハマメット・ナブールを挟んだ海岸地域で、AOCモルナグはここで生産されています。
地中海気候の恩恵を受けて、冬は寒く湿度が高く、夏は暑く乾燥しています。
チュニジアが「ローマの穀倉庫」と呼ばれていた紀元前8世紀のカルタゴ時代からワインを生産している、歴史ある地域です。
ぶどう品種はアリカンテ、グルナッシュ、ブスケ、カリニャン、サンソーなどが主で、その他カベルネ・ソヴィニヨン、ムルヴェードル、メルロー、シラーなどを20%程度使用してワインに芳醇な味わいを与えています。白ワインはメルセゲラ、ペドロキシメーン、クレレット、シャルドネ、ベルディなどから造られます。チュニジアワインを代表するマゴングリ・ダマメット(辛口ロゼ)があります。

c. ケリビア(Kelibia)地域
珪土質の砂地に広がる沿岸地域です。ここはマスカット・オブ・アレクサンドリア種の名産地で、AOCプルミエ・クリュのミュスカ・セック・ド・ケリビアが造られています。この地方で造られる辛口のマスカットワインはアペリティフとして、また魚貝料理などにとてもよく合います。

8. チュニジアのワイン産地: チュニス地方 (2,000ha)

a. シディ・タベ−モルナグ地域
チュニスの南北20kmに位置する地域で、グラン・クリュの”シディ・サード”(赤)やプルミエ・クリュの”シャトー・モルナグ”(赤)などを産します。この地域の主なぶどう品種はアリカンテ、グルナッシュ、カリニャン、サンソー、ブシェ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、モニーク、ムールヴェドルなどです。これらの品種から造られるワインはこくがあり、バランスのとれた上品なもので、その深みのある濃縮した味わいは肉料理、特にジビエ(うさぎ、鹿など)に最適です。

9. チュニジアのワイン産地: ビゼルト地方 (2,000ha)


a. 南西部

小石交じりでやや湿った土壌で、AOCプルミエ・クリュの”コトー・デュディック”の産地でもあります。昔からの伝統品種にカベルネなどの外来品種を少量ブレンドし、なめらかな味わいのワインを造っています。

b. 北東部

マスカット種からとてもフル−ティなワインを造っています。

10. チュニジアのワイン産地: ベジャ・ジェンドゥーバ地方 (1,000ha)


チュニスの西140kmに位置し、大陸性気候。AOCプルミエ・クリュの”ティバー”を造っています。ワインは昔からの伝統品種にカベルネやメルロの外来品種をブレンドして造られ、赤ワインはまろやかで飲みやすく、ロゼはフルーティで香り高いものです。白ワインなども造っています。
 


11. チュニジアワイン/ビール/蒸留酒の銘柄

ボトルラベル一覧はこちら

<UCCVワイン>

Magon Vieux AOC マゴン・ヴュー 赤 フルボディ
(シラー、ムールヴェードル、
カリニャン
樽熟成の豊かなコクとなめらかさが楽しめる長期熟成タイプ。

Magon
AOC  マゴン 赤 フルボディ
カリニャン、アリカンテ、ブッシェ、カベルネ・ソービニヨン、シラー)

チュニジアらしい味わいが楽しめる赤ワインの代表格。


Chateau Mornag Rouge AOC grand cru シャトーモルナグ 特級 赤 フルボディ
カリニャン、アリカンテ、ブッシェ、ムルヴェードル、シラー)
モルナグ地区の代表的なシャトー。バランスの良い果実味と骨格が特徴(ボルドースタイルボトル)。

Gris d'Hammamet AOC グリ・ダマメット ロゼ 辛口

サンソー、グルナッシュ、カリニャン)
フランス語でチュニジア独特のロゼを「グリ」と呼びます。フレッシュで軽く洗練された辛口のロゼです。


Muscat Sec de Kelibia AOC 1er cru ミュスカ・セック・ド・ケリビア 1級 白辛口
(マスカット・オブ・アレキサンドリア100%)
チュニジア北部のボン岬でつくられる、マスカットの香りたっぷりの辛口白ワインです。

Chardonnay blanc シャルドネ・ブラン 白辛口

(シャルドネ 100%)
フレンチ・オーク樽で4ヶ月間低温熟成させた香り高いシャルドネ。


<ビール>


Celtia セルティア ビール
チュニジアでビールといえばこれ。基本に忠実な、モルトを生かした味作りに徹しています。


<蒸留酒>

Boukha L'Oasis ブッハ・オアシス 蒸留酒(36°)

天然の乾燥いちじくを100%使用した蒸留酒。 オン・ザ・ロックやカクテルに向いています。




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